最近ビートたけしの「みんなの家庭の医学」や「世界一受けたい授業」などでも紹介され話題のレジスタントスターチ。
便秘解消に効果があり、健康的に痩せるとダイエット効果も期待されるその成分ですが、意外なことにいつものご飯を冷やすだけで生まれるといいます。
今日は、レジスタントスターチと冷やご飯を使ったレシピについて調べてみました。
レジスタントスターチとは
レジスタントスターチとはデンプンの一種で、人の小腸では消化されずその成分が大腸まで届くものをいいます。
難消化性デンプン、耐性デンプンとも呼ばれ、デンプンなのにもかかわらずエネルギーにはなりにくく、整腸作用や生活習慣病の予防効果があるとされています。
似た名称で、最近健康飲料などに添加されている「難消化性デキストリン」とは違うものです。
レジスタントスターチ自体は一つの種類ではなく、小腸で消化されない、されなくなる要因は主に4つあります。
- 雑穀のようにデンプン周囲に硬い組織があるため、消化酵素が届かない状態
- 加熱が不十分で糊化しておらず体内で消化されにくい状態のデンプンやアミロースの多いデンプン
- 冷やご飯や春雨のように、一度加熱されて糊化したものが一部再結晶化して消化されにくくなった状態
- 化学的に消化されにくくした場合
人がお米など穀物を炊いて食べるようになったのは、デンプンを糊化させることが目的だと言われています。これは穀物の成分を体内で栄養として吸収しやすくするには加熱すること良いとわかったからに他ありません。
逆に言えば、加熱が不十分だったり、糊化していない状態いでは人間にとっては吸収しづらい成分になるということです。
レジスタントスターチはこの性質を利用して大腸まで届くようになっていて、そこに健康やダイエット効果が期待されているのです。
レジスタントスターチを含む食品
レジスタントスターチはもともと穀物や豆類の多く含まれ、またパスタやコーンフレークなどにも一部含まれています。
冷やご飯やポテトサラダなど、一度加熱したデンプン質の食品も冷やすことでレジスタントスターチの量を増やすことができます。
レジスタントスターチのダイエット効果
レジスタントスターチに期待されるダイエット効果には以下のものがあります。
血糖値が上がりにくい
普通のデンプンでは小腸の酵素で分解されグルコースとして吸収されてしまうため、血糖値が上がりやすいのですが、レジスタントスターチは小腸では分解されにくいため血糖値が上がりにくい成分です。
低GI食品などと同様で、ヨーロッパ連合(EU)でもレジスタントスターチを14%以上含む食品については「食後の血糖応答が少ない」と表示することを許可しています。
吸収されるカロリーが少ない
普通のデンプンでは1gあたり4kcalですが、レジスタントスターチに関しては小腸で吸収されにくく大腸で発酵されてから吸収されるカロリーは半分の2kcalと言われています。
空腹になりにくい
レジスタントスターチは通常のデンプンと違い、吸収が穏やかなため空腹感を感じにくくなると言われています。
食間で急激な体の反応が起きにくくなるため、腹持ちがよく食事量を減らす効果が期待されます。
レジスタントスターチの健康効果
レジスタントスターチは、大腸で発酵されて腸内細菌を整える効果があります。
酢酸、プロピオン酸、酪酸、コハク酸など発酵することで生まれる有機酸が、腸内フローラを改善し、悪玉菌が活動しにくい弱酸性にする効果があります。
大腸まで到達することで大腸癌、大腸炎の予防に加え、中性脂肪やコレステロールの上昇を抑えるなど健康効果に役立っています。
レジスタントスターチを摂るためのレシピ
今回はご紹介するのは「みんなの家庭の医学」の中で奥薗壽子さんが紹介されていた、冷やご飯のアレンジレシピです。
豆腐アボカドご飯
<材料>
- アボカド 半分
- 豆腐 1/4丁
- 冷やご飯 1膳分
- しょう油 適量
- わさび 適量
- ごま油 適量
- ネギ 適量
<作り方>
① アボカドと豆腐を適当な大きさに切り、混ぜあわせます。
② 冷やご飯の上にアボカドと豆腐を混ぜたものを載せます。
③ わさび醤油とごま油に刻んだネギを加えたタレをかければ完成です。
オクラトロロご飯
<材料>
- 冷やご飯 1杯
- 長芋 100g
- 梅肉 1個
- オクラ 2本
- めんつゆ 適量
<作り方>
① 長芋を適当な大きさに切り梅肉と一緒に保存袋などに入れます。
② 長芋を入れた袋を麺棒などで叩き崩します。
③ 小口切りにしたオクラを袋に加え、よく和えます。
④ 具を冷やご飯の上に乗せ、めんつゆをかければ完成です。
まとめ
いつものご飯を冷やすだけで、健康効果が変わるとは思ってもいませんでした。
日常の中でも生かしていきたい情報ですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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