昨日(6/14)放送されたビートたけしの「みんなの家庭の医学」では、動脈硬化を予防する、悪玉コレステロールを減らす大麦のレシピが紹介されていました。
脳梗塞や心筋梗塞の原因となる、動脈硬化加齢に伴ってリスクがどんどん増えてきます。
早いうちからケアをして、悪玉コレステロールを減らす、増やさない食生活を心がけましょう。
もち麦など大麦の効果を知ることで、健康生活に生かすことができます。
今回はその大麦効果についてご紹介いたします。
動脈硬化とは
血管は加齢とともに傷つきやすくなっており、その傷に悪玉コレステロールが溜まるプラークを形成します。このプラークが溜まることで、徐々に血管の壁が厚くなり弾力性を失います。これが動脈硬化の仕組みです。
動脈硬化が進み、このプラークが剥がれ、血管に詰まると脳梗塞と心筋梗塞を引き起こします。
これらの病気を予防するためにはまず動脈硬化の予防が必要で、さらに動脈硬化の元凶となるのは、悪玉コレステロールの増加なのです。
悪玉コレステロールが増加する原因とは
悪玉コレステロールが増加する原因には様々ありますが、暴飲暴食などの乱れた食生活や運動不足が原因だと言われています。
実に50歳以上の3割の方にコレステロール過多などの脂質異常症の可能性があり、年間31万人が動脈硬化が原因の脳疾患や心疾患で亡くなっているのが現状です。
普段の生活で、悪玉コレステロールを増やさないことがいかに重要かお気づきになられましたでしょうか。
見直される「大麦」のちから
近年の研究で、大麦を食べることでコレステロール値が減少したという結果がアメリカ農務省からも発表されたそうです。
また日本でも、江戸時代に75歳の長寿であった徳川家康も主食にしていたと言われていることから、大麦には健康効果があることが期待されています。
このように大麦がコレステロールを下げる理由は、大麦に含まれる「大麦βグルカン(ベータグルカン)」にあります。
大麦に含まれる「大麦βグルカン」には、コレステロールを材料とする「胆汁酸」を体外に排出してくれる働きがあります。
「大麦βグルカン」が腸に入ると水に溶け一緒になってゲル状になります。ゲル状になる過程で腸の中にある「胆汁酸」を包み込み、便として体外へ排出します。
すると、足りなくなった「胆汁酸」を補おうと肝臓は血液中からコレステロールを集め、新たな「胆汁酸」を作ろうとします。
結果、血液中の悪玉コレステロールが減少するという仕組みです。
また大麦は食後の血糖値を抑えてくれます。
大麦を3割混ぜた麦ご飯を食べた時の血糖値の上がり方は非常に緩やかになり、ピークの値も麦を混ぜないご飯に比べ明らかに低くなるそうです。
これは、「大麦βグルカン」が胃腸でゲル状になり、糖質と混ざり合って消化吸収がゆるやかになるためです。
大麦の成分はダイエットにも
大麦に含まれる「大麦βグルカン」は、糖質の吸収を穏やかにする「低GI食品」です。
「GI値」というのは、食後の血糖値の上昇するスピードを数値化したもので、この 「GI値」が低いと血糖値の上昇が緩やかになり、インシュリンの分泌が抑えられるので、 無駄な脂肪を溜めなくなります。
今流行のもち麦ダイエットの「もち麦」も実は大麦の一種。
大麦は健康的なダイエットもサポートしてくれるんです。
効果のある大麦の1日の摂取量は?
悪玉コレステロール値の低下が期待できる量は、大麦、オーツ麦(えん麦)に含まれる「大麦βグルカン」を1日3gと言われています。
これはアメリカのFDAで有効性が確認されており、「大麦とオーツ麦の可溶性食物繊維」が「血中コレステロール低下による冠状動脈心疾患のリスク低減」につながると表示しても良いという量の基準となっています。
大麦βグルカンを3g摂取するためには、白米に3割大麦を混ぜた麦ごはんを1日4杯程度食べる分量となります。ご飯で考えると食べられない量ではないですが、ダイエットには不向きかも知れません。
麦ごはんですべてまかなうことを考えず、いろいろな料理に大麦を使ったりβグルカンの入ったもち麦やオーツ麦(えん麦)などを上手く利用して摂取量を増やすことで補っていきましょう。
大麦の炊き方、レシピ
慈恵大学病院では、米7に麦3の割合で配合して炊いているそうです。
また、慈恵大学病院では大麦のレシピ本も作って大麦食の普及に努めており
大麦カレーライス、大麦ミートソース、大麦ハンバーグ、大麦のひじき和え、大麦ドリアや大麦のリゾットなどを紹介しています。
実際、慈恵大学病院で働いている栄養部のスタッフの方は、8名全員悪玉コレステロールの値が低いという結果が紹介されていました。
大麦入りネバネバ小鉢
水溶性食物繊維の多いネバネバが動脈硬化の予防に効果があります。
<材料>(2人分)
- 長芋 60g
- 大麦 60g
- 納豆 20g
- めかぶ 1パック
- オクラ 60g
- ウズラの卵 2個
<作り方>
すりおろした長芋に茹でた大麦を加え、納豆とめかぶ、茹でたオクラをのせます。
真ん中を少しへこませ、生のウズラの卵を落とせば完成です。
大麦の豆乳スープ
麦ごはんの1/2分の量の大麦が摂れるレシピです。
豆乳も入って健康効果もダイエット効果も高そうです。
<材料>(2人分)
- ニンジン 20g
- チンゲン菜 100g
- 大麦 60g(茹でたもの)
- 大豆の水煮 50g
- 鶏ガラスープ顆粒 5g
- 豆乳 150g
- 塩・コショウ 少々
- 水溶き片栗粉 少々
<作り方>
にんじんとチンゲン菜の軸の部分を煮て、柔らかくなったら茹でた大麦を加えます。
さらに大豆の水煮、鶏がらスープの顆粒を加えます。
豆乳を加えてひと煮立ちさせたら、チンゲン菜の葉の方を加えて塩・コショウで味を調えたら火を止め、水溶き片栗粉でとろみをつけたら完成です。
その他のレシピ
大麦ミートソース、大麦キーマカレーなど、ひき肉を減らして大麦を加えることで、できる簡単なレシピも紹介されていました。
私も大麦の一つもち麦を使ったオリジナルレシピを考えてみました。
まとめ
突然起こる脳梗塞や心筋梗塞、狭心症など動脈硬化から発生するリスクを抑え、予防する大麦のちからがお分かりになりましたでしょうか。
食物繊維も多く、ダイエットにも効果があるため積極的に摂りたい食材ですね。
健康のために1日に摂らなくてはいけない量が意外と多いので、アレンジレシピや麦由来の食材を交えて上手に麦の効果を生かしていきましょう。
(追記)
6/23の「めざましテレビ」でも大麦(もち麦)を使った「オオムギサンド」などのレシピを浜内千波さんが紹介していました。
β-グルカンの成分が、今まさに健康にもダイエットにも注目されているんですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
他にもこのような記事を書いていますので、よろしければお読みください。