4/2放送の日テレ系「所さんの目がテン!」では、食パンの科学というテーマで柔らかくもっちりした食感の生食パンや、高級トースターに使われている宇宙探査機にも使われる素材などが紹介されていました。
その中でも注目だったのが、家庭にある物で一番簡単に美味しいトーストを食べる科学的な焼き方でした。
高級トースターが流行っている今、高級トースターがなくてもこの方法を使えばご家庭で本当に簡単に美味しいトーストが食べられます。
今回は激ウマトーストを簡単に焼ける、科学的な方法のご紹介です。
普通のトーストはなぜ美味しく無い?
食パンは時間が経つにつれその中にあるでんぷん質の間から水分が減少していき、美味しさが損なわれるとのこと。その水分がパンの中心部分に残っていることが、ふんわり美味しいトーストの条件となるようです。
工学院大学 先進工学部応用化学科の山田昌治教授によると、一般的なオーブントースターを使用するとパンを焼く位置が熱源から遠く熱量も低いとのこと。
熱量が低いと焼く時間も長くなり、パンの中の水分が減ってしまうのでパサパサのトーストになってしまうので、家庭で焼くトーストは美味しくないんですね。
その水分を残すために、高温で短時間に焼くことが美味しいトーストを作るのに重要なようです。
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簡単に美味しいトーストを食べるには?
山田昌治教授によると、一般的なオーブントースターの熱量は1200W。
その熱量よりも高く焼ける器具が多くのご家庭にあります。
それは「魚焼きグリル」。
魚焼きグリルは熱量が高く、パンを焼く位置が熱源から近いため、パンを焼く位置が熱源から遠いオーブントースターに比べて美味しく焼けるとのこと。
その熱量は1800Wほどあり、オーブントースターよりも600Wも高いそうです。
魚焼きグリルで焼く美味しいトーストの焼き方
① 魚焼きグリルは強火で1分予熱しておきます。(受け皿に水は入れてください)
② パンを入れる際、焼き網の油のベトベトが気になる場合は、アルミホイルを敷いてください。
③ パンを入れたら片面を1分間強火で焼き、その後ひっくり返してもう片面を30秒焼けば完成です!
科学的になぜ美味しく焼けるのか?
魚焼きグリルで食パンを焼くと、普通のトースターで焼いたものと比べ厚みが違うのが明らかです。
これは魚焼きグリルで焼くと、焼く前よりも食パンの中心部分の水分量が増えるためです。
焼く前の食パンでは中心部分の水分量がおよそ43.7%だったものが、魚焼きグリルで焼いた後は、なんと45.5%に中心水分量が増えるのです。
ここに科学的な秘密があります。
その科学とは熱力学のエントロピー増大の法則。
食パンを高温で焼くと、表面と中心に温度差が生まれます。表面は熱く、中は冷たい状態になるということです。(表面と内部に温度差の勾配(坂道のような傾きの意味)が生まれると教授は表現していました)
その温度差を均一にするために食パンの中では温まった水分が中央に移動する働きが生まれ、結果外側にあった温まった水分が冷えている中心部分に移動をするので、焼く前よりも中心部分の水分が増えるのです。
これが科学的にトーストが美味しく焼ける秘密です。
最後に
熱力学第二法則、エントロピー増大の法則は普遍的に宇宙全体で働いている法則ですので、どのご家庭の魚焼きグリルで焼こうと、この現象は再現可能です。
番組でも「トーストの中に宇宙を見た」という表現をしていましたが、やっぱり料理って科学だなって思いました。
皆さんもこんなに簡単に美味しいトーストが食べられるのなら、この科学実験してみる価値がありそうですね!
ちなみに番組で紹介されていた0.2秒で温まる、はやぶさの素材を利用したトースターは下記の製品でした。これも気になりますね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
他にもこんな記事を書いているので、よろしければお読みください。